
ないものねだりを、形にする。

皆さま、こちらのIGTVは既にチェックしていただけましたでしょうか?
https://www.instagram.com/tv/CLEcGH9AtUS/
J.PRESS & SON'S AOYAMAの黒野さんと、KUROデザイナーの八橋との対談。
「ファッション狂2人による座談会」といった内容で、1時間弱の尺を感じさせない、濃密な紹介動画だったと思います。まだご覧になっていない方は、ぜひ。下記画像をクリックしていただくと、IGTVに飛べるようになってます。
タイトルはその座談会の中で、黒野さんがふと口にされたセリフなのですが、とても素敵な言葉だと思います。洋服づくりは、生地の特性、工場とアイテムとの相性、季節感、生産に必要なロット数、etc...本当に多くのことを考慮して、関門をクリアして、奇跡的なバランスで成り立った一着が仕上がります。少なくともファストファッションと距離を置いている我々は。

そもそも、本来労働着であるデニムを素材に、ブレザージャケットを作ろうというのが第一関門。縫製工場にとっては馴染みのない素材で、いつも使用しているミシンの運針が全くもって異なります。

それには飽き足らずこの男たちは(*注:最大限の敬意を込めた呼称です)、ブレザーでは全く使用しない「タックボタン」をチョイス。ボタンを付ける為だけにデニム工場にジャケットを送ったそうです。こだわりが凄い。
「こうしたら良いな」や「もっと良く出来る」という想いを、幾重にも重ねて出来上がったのが、こちら。

初めて袖を通すときは、まだ糊が残っているデニム生地なので、ハリのある質感を感じられます。新品のレザージャケットに袖を通す感覚に近い、とも言えるでしょうか。
やがて糊がとれ、生地が柔らかくなり、ご自身の体にあった部分にアタリが出てくる。
作り手のエゴ満載のアイテムが、着る人その方だけの、特別な一着に育っていく。
一生モノのジャケットを、ぜひ店頭でお試しください。春はもうすぐそこまで来ています。
KURO 江原